早春の青梅路を走る

 
今日は青梅マラソンの日。
 
 
沿道では昼間っから酒を飲んだくれたおやじ共が叫んでいた。
 
 
「頑張れぇ~早稲田ぁ!」
 
「抜けぇ~ヤマト運輸ぅ!」
 
「男前だぞぉ~東洋!」
 
「うぉおぉ~」
 
 
 
 
 
熱狂したおやじ共が目の前に立ち塞がり、思うように前に進めない。
 
 
ついにかみのすけは青梅街道を横断すことができず電車を逃した(._.)
 
 
今のバイトを始めて1年以上…無遅刻無欠席を貫き通したかみのすけも、ここへきて無念の遅刻か…
 
 
かみのすけは自らのバイト人生を振り返りった。
 
雨の日も、風の日も、肺が痛む日も、必死で駆け抜けてきた1年間。客に怒られた日もあった。どうしても行きたくない日があった。それでも今日まで遅刻だけはしなかった。
 
 
そんなバイトも、この2月末で辞めることになっている。
 
 
マラソンに例えるとするならば、東青梅の市役所の近くのデニーズの前らへんを走っているということになる。ゴールの総合体育館はもう目前に迫っている。
 
 
しかし今、沿道で熱狂したおやじ共の波にのまれ、遅刻しそうなのだ。
 
 
暗雲立ち込める中、気持ちばかりが前へ前へと進みたがる。そう、まるで早春の青梅路を駆け抜けるランナーのように。
 
 
 
 
 
あきらめるにはまだ早い…
 
 
 
走れ!
 
早春の青梅路を!!!
 
 
 
 
 
どこかから声が聞こえた気がした。
 
 
「男前だぞぉ~かみのすけ!」
 
 
かみのすけは声援に背中を押されるかのように、スパートをかけた。
 
 
この感覚…不思議だ。
 
 
まるで春を告げる風が如く、商店街を駆け抜ける。
 
 
右足と左足が互いに鼓舞し、渇いた青梅のアスファルトに望みを刻む。
 
 
そしてついに、その瞬間が訪れた。
 
 
 
 
普通に10分前についた。
 
 

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