かみのすけ VS 謎のオッサン

 
家でゴロゴロしていたら電話が鳴った。
 
 
隣の家に住むおばちゃんからだった。
 
 
 
 
「ちょっと、窓の外を見て」
 
 
 
 
おばちゃんはやけに興奮した様子だった。
 
 
かみのすけは2階の自室から、窓の外を見下ろした。
 
 
 
 
いつもと変わらぬ風景の中に、かみのすけは違和感を覚えた。
 
 
何かがおかしい。
 
 
 
 
「あの人だれ?さっきからずっと動かないんだけど…気味悪くない?…ほら、車の前に…」
 
 
 
 
 
 
 
↑ ちょうどこんな感じの見知らぬオッサンが座り込んでいる。
 
 
 
 
 
 
 
 
その後、しばらく電話でおばちゃんと世間話をしたが、ふとオッサンのことが気になりもう一度窓の外を見た。
 
 
 
 
 
 
 
さっき見たとき、いらっしゃった車の前から2~3メートル我が家に近づいている。
 
 
ちなみに体勢は同じだ。
 
 
かみのすけは緊張のあまりトイレに行きたくなった。用を足して、今度は1階の窓から外を見た。
 
 
 
しゃる (←曲がっちゃった)
 
 
 
 
わずかだが、確実に敵は進軍している。
 
 
ちなみに体勢は同じだ。
 
 
このままでは我が家が侵略される。
 
 
この家に越してきて早13年、かつてないほどの危機が、いま襲いかかろうとしている。
 
 
そしてお前は誰なんだ。
 
 
この調子で敵に進軍されると2時間後には、ひとつ屋根の下で見知らぬオッサンと共同生活をする計算になる。
 
 
親は仕事だ。援軍は来ない。自分一人で戦うしかない。
 
 
食料庫は今にも底を尽きそうだ。(冷蔵庫には残り物しかない。腹が減った)
 
 
武器になりそうなものといえば、先日の大雪の際に活躍したスコップと…あとは、いつかの夏に使いそびれた水風船くらいだろうか。
 
 
1vs1だが劣勢は明らかだった。
 
 
かみのすけは静かに、自らの腹を切る覚悟を決めた。
 
 
見知らぬオッサンと共同生活をするくらいなら死んだ方がマシだという考えは、少なくとも隣のおばちゃんにだけは否定されない自信があった。
 
 
かみのすけは死装束(白シャツにカレーうどんの染みがついたもの)を身にまとい、極楽浄土へと旅立った(昼寝した)
 
 
その後のことは、よく覚えていない。
 
 
しばらくして気がつくと謎のオッサンの姿は消えていた。
 
 
かみのすけと隣のおばちゃん以外に、そのオッサンを見たものはいない。
 
 
もしかすると、2人が見たものは妖精だったのかもしれない…。そうだとしたら、なぜ僕らの前に現れたのだろう。なぜあの体勢だったのだろう。
 
 
 
でも、ひとつだけ確かなことがある。
 
 
 
 
 
それは…
 
今夜の飯は、残り物だってことさ。
 
 

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